日本の威信をかけて打ち上げられた「だいち2号」だが、今回の成功は「だいち2号」の災害状況や地形の変化を観測出来るだけでなく、国産主力ロケットH2Aの安定性や費用の面でも商業的な大成功ともいえる大きな意味のあるものだ。
H2Aロケットの打ち上げは、2005年の7号機から18回連続の成功となり抜群の安定性と安全性を世界に認知させることになったのだ。
寿命を迎えた「だいち」と比較すると機能面でも格段に向上している。地表1~3mの物体を見分けられる識別能力を有し、レーダー観測により雨天や夜でも地上観測の出来る優れた能力を有しているのだ。
以下、ハフィントンポストからの引用になります。
「だいち2号」打ち上げ【種子島宇宙センターからライブ中継】
地表観測衛星「だいち2号」が、5月24日地球の628キロ上空の軌道へと旅立つ。打ち上げ時間は午前12時5分14秒を予定している。鹿児島県にある航空研究開発機構(JAXA)種子島宇宙センターから、H2Aロケットが発射される模様を午前11時15分からライブ中継でお届けする。
【UPDATE】午前12時5分、「だいち2号」を載せたH2Aロケットは無事に打ち上げられた。(2014/05/24 12:05)
人工衛星「だいち2号」

-
次へ
「だいち2号」は、2006年から2011年まで東日本大震災で被災地を観測し、地図作製や地殻変動の把握など幅広い分野で利用されてきた地表観測用の人工衛星「だいち」の後継機。板状のレーダー「PALSAR-2」を備えており、白黒ではあるものの光学センサーでは観測できない雲のかかった地域や夜間でも観測が可能だ。
判別できる物体の大きさは「だいち」の10メートルに比べて「だいち2号」では1〜3メートルと3倍以上に。世界最高水準の性能を誇るという。
JAXAで「だいち2号」プロジェクトチームの責任者を務める鈴木新一氏24日の会見で「天命を待つ心境」と語った。「先行機の『だいち』が震災後に活動を停止して以降、海外の衛星からデータをもらうことができたが、JAXAとしては自国の災害を観測できる衛星がなかったので、今後はきちんとデータを届けていきたい」と意気込みを見せた。
The Huffington Post | 投稿日: 2014年05月24日 10時49分 JST | 更新: 2014年05月24日 12時29分 JST