不公平さを感じたとき、脳は身体的苦痛と同じ反応をする

公開日: : 健康

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今日は、「公平」や「不平等」についての記事をご紹介します。

Wikiによると「公平」とは次のように定義づけされています。

公平(こうへい)は、「公に平等」、すなわち、一部だけに手厚くしない、偏らないということである。

人間には、「先に手を出したもの勝ち」とか、偏り、えこひいき、仲間外れなどがつきものである。公平とはこれに対して、差別・不正・独占などを排し、物事を公正に審判し、あるいは偏りなく分け合うことを表す。「公平」を目指し、公平に物事を進めるためには、自分の利益を優先したり、自分の主観で判断することは避けなければならず、このため公平無私という概念が存在する。ちなみに、「この上なく公平であること」を意味する「至公至平」という言葉が存在するが、めったに使われない。その一方、公平の否定形である不公平に出会うことは多い。

「平等との違い」

「公に平等」という意味の公平であるが、実際には「平等」とは異なるものと言える。例えば、3個のリンゴを3人で分けるとき、1人1個ずつなら平等かというと、リンゴの大小や味などの要素があり、厳密には異なる。大きさについては、歳の順で年少からあるいは年長から大きいものをとっていくなどという決め方も考えられるが、味のほうは外見ではわからないので、結果が平等とは限らない。また、カステラを3等分する場合、もし金尺とノギスを使って厳密に測って3等分しようとしても、真ん中と端では異なる。そもそも、物差しがあってもふつうは目測で3等分することになる。厳密に3等分されることは期待できないので、おおよそ3等分だろうというところを切り、切らなかった人から好きなところを取っていくなどのやり方をしたり、あるいはじゃんけんで決めたりする。「俺はカステラ嫌いだから2人で半分ずつにしてくれ」と1人が言う場合もあるだろう。いずれも、少なくともその場にいる3人が納得していれば、「平等よりは公平がふさわしい」場合と言える。

以下、HaffPostからの最新情報です。

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心に抱く不公平感と身体の痛み、脳で起きていることは似ている

投稿日: 更新: 

■会社の1億円プレーヤーを見る社員の目

年収”1億円プレーヤー”の経営者、役員が増えている。10億円近い年収を得るカルロス・ゴーンさんと、日産社員の平均給与の格差は約143倍だ。格差でいえばもっと著しい例はあるけれど、個人的にしっくりこなかったのは、ソニーの舵取りで成果を出したとは言えない元CEO、ハワード・ストリンガーさんの場合。彼は在任当時、ソニー社員の平均より約93倍もの年収を得ていた。赤字を出し続け、組織変革が進まない状況において。

かつてゴーンさんは自身の年収について、「グローバルな競争下において優秀な人材を確保するには、相応の報酬が必要」であることを強調した。日本企業の役員報酬が、”グローバル基準”を大幅に下回っていることを前提にした話だ。

たしかにグローバル企業に目を向ければ、ゴーンさんより稼いでいる経営者は何人もいる(ただし報酬の形態がさまざまなので一律比較はできない)。それを前提に「世界から優秀な人材を集めるために」と言われれば、いったん頷きたくもなるのだが。はたして、そこに一体どれくらいの合理性があるのだろうか。

現在、日本では年収1億円以上の役員報酬について、開示義務がある。しかし詳細な算出方法まで示している企業は少ない。前述したゴーンさんの説明も、「根拠」ではなく一つの考え方にすぎない。

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それが社員の働く動機に、どんな影響を及ぼす可能性があるか。組織づくりを脳科学や心理学の立場からお手伝いする私たちは、そこに着目する。

批判はあれど、かつて瀕死の状態にあった日産が、ゴーンさんのリーダーシップによって救われたのは事実だ。これまた数々の批判はあれど、配当収入を加えればゴーンさんの年収をはるかに上回るソフトバンクの孫正義さん、ユニクロの柳井正さんなくして、今日の両社がないことも、足跡をたどれば理解できる。

しかし、理屈でわかることに、心から共感できるとはかぎらない。それが人間の面倒くさいところだ。だから働く人のモチベーション管理は、一筋縄ではいかないのだ。

ここに挙げたのは有名な会社における有名な経営者の例だが、スケールが違うだけで質的に同じような格差が、あちこちの組織で生じている。年収格差を納得させるほどの圧倒的な存在感がなくても、なんだかやけに稼いでいる経営者や役員が自分の目の前にいるとしたら・・・。

■1000円を二人で分ける実験からわかること

神経経済学から生まれた最後通牒ゲームというものがある。AさんとBさんで1000円を分ける。先に1000円をAさんに手渡し、どんな配分で分けるかはAさんに委ねる。Bさんは受け取るか、受け取らないかを決めることができる。どんな配分であれ、Bさんが受け取れば互いの収入になる。もしもBさんが受け取りを拒否すれば、1000円は全額没収されてしまう。

理屈上、Aさんが999円を手元に残して、Bさんに1円だけ渡すこともできる。1円だって立派なお金、ゼロより得なはずである。ところが実際には、ほとんどのBさんは受け取りを拒む。それどころか実験では、Aさんが300円をBさんに渡すとしても、5割以上のBさんが受け取りを拒む結果になるそうだ。

疑り深い私は自宅で、高2の長男(Aさん)と中2の長女(Bさん)を使って試したことがある。あらかじめ長男にルールを伝え、999:1の割合で妹に提示しろと言ってみた。すると長女は、「えー、せめて400円はアタシに・・・」と答えた。なんとも実験結果に忠実な兄妹だ。

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このゲームは、「私が○○すれば□□を得られる」という理性的な判断が、必ずしも行動の動機付けにならないことを示している。0より1円のほうがプラスだと頭では理解しても、人はそのように行動しないのだ。1000円のうち300円を手にする場合でも、だ。

■不公平さを感じたとき、脳は身体的苦痛と同じ反応をする

最後通牒ゲームと似ている独裁者ゲームというのもある。こちらは独裁者のAさんが、Bさんに分配率を知らせず一方的に分配する。Bさんに拒否権はない。すると実に興味深いことに、(Bさんが情報を持っている)最後通牒ゲームでは多くのAさんが5:5や6:4を最初から提示するのに、独裁者ゲームだと9:1のような提案をするケースが圧倒的に増えるようだ。

会社には一定の評価制度や労使交渉があるから最後通牒ゲームに近いとみるか、うちはどう見ても独裁者ゲームだとみるか。あなたの会社はいかがだろう。

いずれにせよ、最終的に重要なことは、人が公平性を感じるか否かだ。意思決定のプロセスが独裁的であっても、それを受け入れる規範が根づいていれば、理性と感情が激しく乖離することはない。

逆に、たとえ民主的なプロセスを取り入れていたとしても、結論として不公平だと感じるかぎり、働くモチベーションには悪影響が及ぶ。神経経済学の研究において、人が不公平だと感じているとき、脳の島皮質と呼ばれる部分の活動に特徴が見出された。このとき活発化している島皮質は、身体的な苦痛を味わっているときと似た動きを示すのだ。

モチベーションマネジメントの古典ともいえる「ハーツバーグの二要因理論(衛生・動機付け要因)によれば、給与や対人関係は「足りないと思うと不満をもつ衛生要因。「増えると動機づけられる」動機付け要因ではない。しかし、なかなか理屈で割り切れない給与や対人関係の不満を軽視して、別の方法で動機付けようとするのは、それこそ非合理的だ。

脳科学的な研究余地は多々あるにせよ、「島皮質の活動が高まった人は不公平な提案を拒む」というのが、神経経済学における一つの実験報告だ。では、不公平だと感じながらも、諸々の事情から、自分に示された賃金を拒むに拒めない多くの働き手たちは。

グローバルな人材獲得競争が押し上げる、ビジネスリーダーの年収水準。そこに、たとえ十分な理論的整合性があったとしても、高年収のリーダーは非合理な部下の心の問題から逃れることはできない。ましてや、高年収の理論的根拠さえ曖昧な状況においては。

(一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート理事 吉田 典生)

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