※安倍首相の靖国参拝が波紋を広げています。
A級戦犯を祀った靖国神社への参拝に反発と強硬姿勢を強める中国と韓国に対して日本と中国・韓国の亀裂が自国の安全保障に影響を及ぼすと心配するアメリカを始めとする欧米諸国。
思想・信教の自由と公人としての行動・・・複雑な問題にどう対処していくのでしょうか?
The Huffington Post | 投稿日: 2013年12月26日 17時58分 JST | 更新: 2013年12月26日 18時08分 JST
靖国参拝、アメリカ反対押し切り決行「失望している」国内外の反応
安倍晋三首相は12月26日、日本の首相として2006年以来7年ぶりに靖国神社を参拝した。
首相はFacebookで以下のように発言している。
安倍 晋三
安倍晋三事務所 衆議院議員 · 共通の友達2人
日本のために尊い命を犠牲にされたご英霊に対し、尊崇の念を表し、御霊安らかなれとご冥福をお祈り致しました。
同時に、戦争で亡くなられ、靖国神社に合祀されない国内、諸外国の人々を慰霊する鎮霊社にも、参拝いたしました。
二度と人々が戦争の惨禍に苦しむことが無い時代をつくる、との決意を込めて、不戦の誓いをいたしました。
■海外の反応
アメリカ政府は大使館のホームページで声明を発表。「失望している」と評した。
日本は重要な同盟国であり友だが、アメリカ政府は日本が隣国と関係を悪化させる行動を取ったことに失望している。
(駐日アメリカ大使館「Press Release」より 2013/12/26)
衛藤首相補佐官は、靖国参拝をめぐる意見交換のため、11月中旬に訪米し、ラッセル国務次官補など、アメリカの要人らと面会した。 この際、アメリカ側から、「オバマ大統領が理解を示すことはない」、「日本の評判を落とし、日本のアジアにおける影響力低下を招く」などと、厳しく反対されたという。
(FNNニュース「安倍首相靖国参拝」より 2013/12/26)
■イギリス:BBCの反応
最大の疑問はなぜ今、安倍首相が参拝を決断したかだ、とBBCのルパート・ウィングフィールド-ヘイズはリポートする。
安倍首相を支持する自民党内のタカ派のごきげんを取った可能性もあるが、反日姿勢を明確にする中国の新指導部、韓国の大統領に対する、安倍首相自身の返答という意味もあっただろう、と分析する。
(BBC News「Japan PM Shinzo Abe visits Yasukuni WW2 shrine」より 2013/12/26 ※18:00現在、該当の記述は削除されている)
■アメリカ:ニューヨーク・タイムズの反応
安倍首相は保守的な歴史観で知られており、慰安婦問題を含む、日本の戦時行為についても一部疑いを持っている。また、これまでの日本の軍縮を覆し、中国に対向するためドローン(無人機)や水陸両用強襲輸送車を配備するなど、軍備を増強しようとしている。
(NYTimes.com「Japanese Premier Visits Contentious War Shrine」より 2013/12/26)
■アメリカ:CNNの反応
10月にはジョン・ケリー国務長官とチャック・ヘーゲル国防長官が千鳥ヶ淵戦没者墓苑に献花した。ここは靖国から1マイルも離れていない場所にある。宗教とは切り離されており、第二次大戦中、海外で命を落とした軍人、民間人の遺骨が収められている。ケリー長官らの訪問は、靖国のかわりにこちらでどうか、という提案にほかならない。
(CNN.com「Japanese prime minister visits controversial war shrine」より 2013/12/26 ※18:00現在、該当の記述は削除されている)
■アメリカ:USAトゥデイ
この隣国を不安にさせる日本の行動は、平和憲法改正や、東シナ海の問題で中国に対抗するため、軍備を拡大する安倍首相のこれまでの姿勢と一致する。
(USAトゥデイ「Japanese prime minister to visit Yasukuni shrine」より 2013/12/26)
■ドイツ:ヴェルトの反応
北京と東京との危機は一気に高まっている。中国にとって重要なイベントとなる毛沢東の生誕120年祭のさなかに、安倍首相が政権を取って1年になる日本は靖国参拝によって中国を挑発した。
(Welt.de「Tokyo: Japan’s Premier provoked China with shrine visit」より 2013/12/26)